祖母のおはぎの味

春分の日にふと思い立っておはぎを作った。

小豆をたっぷりの水でゆでる。小豆は前の日から水に漬けておかなくても思い立ってすぐゆでることができる便利な豆だ。本来はアクを抜くため何回かゆでこぼしをするが、水とエネルギーと時間の節約のため省略。

小豆が指でつまんでつぶれるくらい柔らかくなったら砂糖を加え、さらに煮る。その横でもち米を1合炊く。小豆は砂糖を入れたのでこげないよう時々かき混ぜる。水気が飛んでほどよい硬さになればあんこの完成。

 

もち米が炊けたら少し蒸らし、すりこ木でもち米を軽くつぶす。この作業を半殺しと呼ぶ。なかなか物騒なネーミングである。

手に水をつけてもち米を俵型にまとめる。1合を6等分するとサイズ的にちょうどいい。

ラップにあんこを広げてその上にもち米をのせ、あんこを周りにのばしていく。作業自体は難しくない。多少ハゲがあっても気にしない。あっという間に完成である。

おはぎを作っていると、子どもの頃に父方の祖母が作ってくれたおばぎを思い出す。

母方の祖母と違い、父方の祖母に私はあまり懐いていなかったけれど、祖母が作ってくれたお重いっぱいに詰まったおはぎのことはいつも楽しみにしていた。隠し味に塩のきいた、そんなに甘くないおはぎ。

今も、なんとなくあの味を目指して作っているような気がする。

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