日本版O-NETを使ってみた

日本版O-net

3月19日、厚生労働省が日本版O-NETという職業情報提供サイトをオープンさせた。

このサイトのモデルになっているのは、アメリカのO*NETという職業データベース。こちらは米国労働局が運営するもので、約1000種類の職種についてスキルや向いている人材といった情報を得ることができる。

O*netサイトイメージ

日本版O-NETは「労働市場の見える化」を目指して作られ、約500種類の職業について動画付きで解説しているほか、その職業で求められる知識やスキルなどを具体的な数値データで示している。

日本版O-netサイトイメージ

国がこういう体系的なデータベースを作るというのはかなり画期的ではないだろうか。ただ、実際使ってみなければ実態はよくわからない。

今のところ、このサイトにニーズがあるのはキャリアコンサルタントだと思われる。トップページの下の方に職業アクセスランキングというのがあって、いつも上位1~3位にキャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントが入っている。

このサイトを最初に見たとき、職業を検索するよりも私はトップページの下の方にある「キャリア分析」が気になったので、そちらをやってみることにした。

「キャリア分析」をクリックすると、過去の自分の仕事について選ぶページになる。

私は過去に業界紙の記者や実用書の編集者、販売促進部員、印刷オペレーターなどとして働いてきた。記者とか編集者といった分類しやすい職業はいいのだが、「販売促進」に関しては当てはまるものがなくて、選べなかった。なんだかすっきりしないが、しかたがない。

これまで経験した仕事を選んで次のページに進むと、その仕事で得ているであろうスキルや知識についてグラフが示される。

グラフはまだ続くけれど省略。

経験した仕事で得られるだろうスキルや知識は大枠でだいたい合っている気もするが、ごく一般的、平均的なものという印象。大学で学んだこととか、性別とか、年齢とか、仕事の経験年数とか、資格とか、その仕事に実際携わっていたのはどのくらい前か、など個々の事情はまったく考慮されない。

つまり、このサイトはそういった個別的なことを組み込んで調べるようなものではなく、あくまでその職業の全体的なざっくりとしたイメージをとらえることに主眼を置いている、ということのようだ。

続いて、今後やってみたい職業を選ぶ。

私はひとまずキャリアコンサルタントを選んでみた。

 

希望職種を指定すると、分析結果が表示される。「強みとなるスキル・知識」、「不足しているスキル・知識」の枠内に、具体的な項目が列記される。こういうところはやけに具体的だが…。

「強みとなるスキル・知識」、「不足しているスキル・知識」の枠内に表示される「保守点検」、「操作と制御」、「セラピーとカウンセリング」といった個々の項目について詳しく知りたい場合は、別ページで簡単な解説を読むことができる。ただ、かなりあっさりしているので、どうやってそのスキルと知識を身につけたらいいかは、自分で調べる必要がある。

ちなみに、「強みとなるスキル・知識」のところに「歴史学・考古学」とあるが、自分で強みと思ったことは一度もない。ほかの項目もなんとなくしっくりはこない。「こういう仕事してたらこういう能力、あるよね?」と押し付けられた感じがしなくもない。

なお、上の方にある「マイリスト保存」という赤いボタンを押すと一時的にこれらの結果を保存することができる。ただし24時間で消えてしまうようなので、必要に応じてプリントアウトなどをしておくほうがいいだろう。

この欄の下に、これまでやってきた仕事経験から適合度の高い職業も表示される。私は「新聞記者」と「放送ディレクター」とあった。…なぜ放送ディレクタ―?

さらに下の方を見ると、現在私が持っている(と思われる)能力と、希望する仕事で必要とされる能力にどのくらいの差があるか、グラフで示されている。

グラフの赤いほうが自分の能力、青い方が希望職業をやっていくために必要と思われる能力である。

希望の職種に就きたければこの差を埋めろ、なのか、今は差はあるけれどその職種で働きながらこの差を埋めていけ、なのか。どちらとも解釈できそうである。

キャリア分析は以上、こんな感じだった。

実際触ってみて、やっぱりお役所が作ったサイトだよなぁ…という印象はある。一部の職業は動画を使って紹介されていて、ずいぶんお金のかかったサイトなのだろうとは思うものの、使う人がサイトの特徴を理解していないと「使えないサイト」で終わってしまう可能性もなくはない。

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