うまくいくイメージが浮かぶなら~パソコンをほぼ自力で直した話~

今、私が使っているパソコンは、Dell Studio XPS 8100という10年近く前に買ったモデルである。

このごろやけにファンの音がうるさくなっていて、そろそろ寿命なのかなと思っていた矢先、突然パソコンが立ち上がらなくなってしまった。

最初は買い替えを覚悟した。お金的にはちょっと痛いけれど、パソコンを使えないほうが困る。

パソコンを買うに先立って、ハードディスクを買ってデータを移し替えようと思ったのだけど、そもそも電源が入らなければそれすらできないことに気がついた。

とにかく何でもいいからパソコンが立ち上がる方法はないものか。ネットでいろいろ調べてみたら、内部の冷却ファンが原因かもしれないことがわかってくる。埃がたまって調子が悪くなっていることもあるというので、外からなんとなく掃除してみるが状況はかわらず。

このままではどうしようもないので、パソコンの中身を見てみることにする。本体の外ぶたはネジ一本をドライバーで抜いてしまえば、あとは簡単に取り外せる。

冷却ファンは2個ついていて、ケースファンとCPUファンというらしい。ケースファンの方は埃だらけだけど問題はなさそう。もうひとつのCPUファンは、本体がなぜかグラグラ動く。なんだろうと思ってよく見ると、4か所ネジで固定しているうち2か所のネジ受けのプラスチックが割れている。もしかして、たったこれだけのことで動かないのだろうか?

ためしに外ぶたを開けたまま、CPUファンをぐらつかないように手で固定して電源を入れてみた。ファンは普通に回るし、パソコンも普通に起動した。やっぱりこれが原因なのか…。ファンを替えればまだ使えるかもしれないという希望が湧いてきた。

翌日、ヨドバシカメラの自作パソコンコーナーへ行ってみる。CPUファンといってもいろいろあって、どれを買ってよいやらまったくわからない。お店の人に「CPUファンを取り換えたいのだけど、どれを買ったらいいですか?」とパソコンの機種名だけ伝えて調べてもらった。完全に丸投げである。結果、4000円くらいのを購入する。

家に帰り、ひとまず夕食を食べ終えてから作業にかかる。

まず外ぶたを外し、4つのネジをはずして古いCPUファンを取り除く。ここまでは問題なく進む。

パソコン内部の左側にくっついている黒いものがケースファン、奥に見える緑色の板みたいなのがマザーボード、その真ん中にある四角い銀色の部分がCPUで、ここにCPUファンを取り付ける。パソコンの外に置いてあるのは古いファン。

さて、新しいファンを取り付けようと説明書を読み、実物をよくよく観察してわかったのは、上からネジ止めするのではなく、マザーボードの裏側からネジ止めして固定しなければならないということ。サイズ的には問題なくつけられるのだけど、そのためにはパソコンの中身をほぼすべて出してマザーボードをひっくり返さなければいけない。店員さんは「つけられます」とは断言したけれど、そんなことは言っていなかった。さて、どうしたものか。

10分くらい悩み、結局作業することにした。せっかく買った4000円のファンを無駄にするのも癪だった。

それに、うまくいかなかったらどうしようという不安とは裏腹に、CPUファンを無事取り付け、パソコンを使っている自分のイメージがオートマチックな感じで頭の中にふわっと浮かんできた。何かをはじめようとするとき、少し先のうまくいっている自分がイメージできた時は私にとってのGOサインなのである。

さらに心強いことに、世の中には奇特な人がいるもので、同じ機種のパソコンを写真付きで分解する様子を載せたブログがあった。これを参考にしながら作業を進めることにした。

ケースファンを外し、ハードディスクを外し、グラフィックボードを外す。もうすべてが腫れ物に触るかのようにおそるおそるである。元に戻すとき迷わないよう、外したコードにはマスキングテープで印をつけ、何かを外すたびに写真を撮っておくことも忘れない。ネジも部位ごとにまとめて置いておく。

最後、マザーボードを取り外そうとしたが、どうしても外れないコードがあって外には出せず、水平だったものを45度くらい傾けただけだったが、それでも作業はできた。マザーボードの表側にCPUファンを据え、裏側からネジ止めする。

今度は取り外したものをすべて元に戻し、ようやく作業を終える。気がつくと夜中の12時。ファンを取り付けるのに結局3時間くらいかかったらしい。念のため外ぶたを開けたまま試しに電源を入れてみる。…無事に立ち上がった。ファンを新しくしたので多少パソコンの音も静かになった。

何かの作業をする前に、うまくいく根拠がなくてもうまくいっているイメージが自然と頭に浮かんでくるときは、その物事はだいたいうまくいく。そしてまた、逆もしかり。うまくいかせようとしても、うまくいくイメージが頭に一切浮かんでこないときは、何をやってもうまくいかないものなのである。

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